あきた芸術劇場ミルハスのアドバイザー会議が3月7日、ミルハスの研修室で開かれました。令和5年度の2回目。シアターワークショップ代表取締役・伊東正示氏(東京都)、県吹奏楽連盟前理事長・木内恒氏(秋田市)、ヤマハ吹奏楽団常任指揮者・佐々木新平氏(秋田市出身・神奈川県)、演出家の藤田俊太郎氏(同・東京都)のアドバイザー4人全員が出席しました。
まず、ミルハスの指定管理者であるAAS共同事業体からホールの稼働率をはじめとする本年度の利用状況やミルハス自主事業の実施状況、令和6年度の事業計画などについて報告。それを踏まえて4人が感想や意見、要望を話しました。ホールの稼働率や主催事業の展開については4人ともおおむね高く評価。その上で関心は今後の事業展開に向いているようでした。
木内氏は、クラシック音楽ファンが近年増えていないという実感を述べた上で「事業計画では、クラシック音楽ファンを増やすことも意識してほしい。例えば、実力のある交響楽団の公演を定期化することも一手ではないか」と助言しました。
藤田氏は自身が演出した演劇、朗読劇の上演経験を踏まえ「ミルハスの中ホールは、すごく演劇や中規模のミュージカルに向いていると分かった。ひいき目を抜きにしてもトップレベル」として、一層の活用に期待する考えを述べました。
佐々木氏は、今年1月に中ホールで開かれた朗読劇「ラヴ・レターズ」の公演前日に藤田氏が講師を務めた講演とワークショップなども念頭に、「同じ公演でもワークショップやトークショーといった付加価値があるといい。早めにPRすればチケット販売にもつなげられる」と提案しました。
伊東氏は「公演などを検討する際に対象となる年代や性別を考えると思うが、意外と抜けてしまいがちなのがZ世代などの若い世代」と指摘。他県のホールで開催された声優によるトークショーを例示しながら「この施設があることを、いかに地域の人たちに喜んでもらえるのかが大事だ」と話しました。