あきた芸術劇場ミルハス大ホールで6月29日、秋田市内14校の児童約800人が劇団四季のミュージカル「カモメに飛ぶことを教えた猫」を鑑賞した。客席の子供たちは上演中、猫とカモメの間に種を超えた愛情が深まっていくストーリーにすっかり引き込まれているようだった。
物語は、ハンブルクの港町に住む荒っぽい性格の雄猫ゾルバが、死にかけた母カモメから卵を託され、卵をかえし生まれたひなに飛ぶことを教えると約束したことから動き出す。ゾルバが卵を40日間抱いてかえったひなはフォルトゥナータ(幸せな者)と名付けられ、ゾルバの心に自ら思いもしなかった愛情が芽生える。しかし、対立するチンパンジーのマチアスやねずみたちは邪魔をする。しかも猫仲間の知恵と協力を総動員してもフォルトゥナータを飛び立たせることはできず、ゾルバはマチアスに自分のしっぽを差し出してまで秘策を授かろうとする。母カモメの気持ちが「分かった」と言うゾルバ。その思いに応えようと恐怖に立ち向かうフォルトゥナータ。客席の子供たちは上演中ずっと息を飲むように舞台を見詰め、終演して立ち上がった途端、堰を切ったように同級生たちと感想を述べ合っていた。
一般財団法人舞台芸術センターと劇団四季が全国で子どもたちを無料招待し、ミュージカルを通じて命の大切さや思いやりの心、信じ合う喜びなどを語り掛ける「こころの劇場」事業の一環。ミルハスは毎年、その会場の一つとなっている。
