わらび座ミュージカル「秋田は何もない」と連動した特別イベントが15日、あきた芸術劇場ミルハス中ホールで開催されました。ミュージカルの名場面をダイジェスト版で見せるコンサートと、ゲストによるトークショーで観客を楽しませました。わらび座(仙北市)とあきた芸術劇場ミルハスの主催。
「秋田は何もない」は、秋田愛あふれる女子高生が主人公の物語。第1部のミュージカルコンサートでは、秋田弁がふんだんに盛り込まれた芝居や歌、ダンスなどが繰り広げられました。おおよそのあらすじが分かる構成になっており、観客はテンポのいい展開に引き込まれていました。
第2部は「県民肯定感向上委員会」と銘打ったトークショーで盛り上げました。秋田県出身ゲストと他県出身ゲストがそれぞれチームを組み、玉入れや大喜利などのゲームで対決しながら古里を自慢し合う内容。秋田チームは「飲み会では『練習』をする文化がある」「しょっぱい鮭の塩漬け『ぼだっこ』でごはんが進む」などの自慢を披露し、客席の共感を呼びました。県外チームは、「きれいな海や明るい日差し、方言」(沖縄)、「辛子れんこんと熊本城」(熊本)などの自慢で応戦。勝敗のジャッジは最終的に客席に任されました。多くの県民の共感を得た秋田チームが「勝利」したものの、古里の良さを再認識する機会をくれた県外チームをたたえる声も多く上がりました。
1部の開演前には、子どもたちが考えた「秋田のいいところ」をテーマにしたオリジナルPR動画が上映されました。制作に関わった児童9人が登場し、秋田の良さを一言で元気よく表現。「秋田犬」「竿燈まつり」などのほか、「励ましてくれる人がいる」ことを秋田の良さとして捉えた子どももいました。
都会と比べて「秋田は何もない」と口にしてしまう県民は少なくありません。今回の公演は、秋田の良さを改めて見詰める機会になったのではないでしょうか。ご来場いただいた皆さま、誠にありがとうございました。