あきた芸術劇場ミルハスの2025年度第1回アドバイザー会議が8月27日、ミルハス小ホールAで開かれました。シアターワークショップ代表取締役・伊東正示氏(東京都)、県吹奏楽連盟前理事長・木内恒氏(秋田市)、東京吹奏楽団正指揮者・佐々木新平氏(秋田市出身・神奈川県)、演出家の藤田俊太郎氏(同・東京都)のアドバイザー4人が出席。4年度目を迎えたミルハスの利用促進や事業展開などについて、それぞれの立場から意見や指摘をいただきました。
ミルハスの指定管理者・あきた芸術劇場AAS共同事業体からは9人が出席しました。25年度のミルハスのホール・諸室の利用状況、自主事業の実施状況などについてそれぞれ担当者が報告。26年度の自主事業や、開館5周年を見据えた記念事業の検討状況についても説明しました。
目や耳の不自由な方々にも音楽や演劇の公演を楽しんでもらうためにミルハスが取り組んでいる鑑賞支援事業に関連し、藤田氏は自らの公演に目の不自由な方を迎えた経験を踏まえ「観るのと同じぐらい、もしくはそれ以上の楽しさを感じてもらえた」と述べ、事業の可能性を評価しました。
伊東氏は、業界の悩みとしてホールの舞台スタッフの離職率が高いことに触れ、舞台の仕事に魅力を感じてもらうため、スタッフにさまざまな研修に積極的に参加してもらいスキルと可能性を高めていくことの重要性を指摘。「業界全体で人材育成を考えなければならない」と強調しました。
木内氏は、開館後特有のにぎわいがこれから落ち着いていくことを視野に入れ、「例えば同じコンサートでも、赤ちゃんが泣いても大丈夫というファミリーコンサートのようなものを開けば、親は来やすくなる」などと具体的な提案を交えながら、継続的な利用促進の取り組みを求めました。
佐々木氏も利用促進の取り組みに期待。「新聞・テレビといったオールドメディアも客層によって大きな力があるが、SNSの活用がファンを増やす起爆剤になるのではないか」として、ミルハスをフォローしてくれることに対するプレゼント実施などキャンペーン方法について助言しました。