秋田を拠点に活動する3組のバンドを集めたライブイベントが20日、あきた芸術劇場ミルハス地下1階の小ホールBで開催されました。小ホールのさまざまな使い方を提案するミルハス主催企画の第1弾。若者を中心に約90人が来場し臨場感のある演奏を楽しみました。
ミルハスは大ホールと中ホールのほか、4階に小ホールA、地下1階に小ホールBを備えています。2つの小ホールはそれぞれ特徴が異なり、演奏会や講演会など幅広い目的で利用されています。しかし、大・中ホールに比べると小ホールの稼働率が低いのが現状。本企画は、イベントを通じて小ホールの新しい使い方を示し、小ホールの利用促進を図る狙いがあります。
この日のライブは3組のバンドが出演する「対バン」形式。小ホールBで対バン形式のライブイベントを行うのは初めてです。一般的なライブハウスと同様に「立ち見」を基本とし、会場の両サイドにはいす席も用意しました。
トップバッターを務めたのは、秋田市の男子高校生4人組バンド「Bird Here」。疾走感のある爽やかな楽曲からしっとりとしたバラードまで、オリジナルの4曲を披露しました。続いて、同市の高校生3人組バンド「MIRAGE」が登場し、こちらもオリジナル4曲を演奏。力強さと切なさが共存した瑞々しいサウンドで魅了しました。
ラストを飾ったのは、今年結成11周年を迎える3人組ロックバンド「T.O.C.A」。昨年は約30カ所を巡る全国ツアーを行うなど精力的な活動を続けており、人気を伸ばしています。時折客席をあおりながら圧倒的なパフォーマンスを見せました。観客は体を動かしながら音楽に乗り、熱気は最高潮に達しました。
客席とステージが近く、小規模なホールならではの一体感のあるライブとなりました。友人と共に訪れた秋田市の30代女性は「初めて小ホールBに入った。普通のライブハウスよりも広いし照明も本格的。ライブハウスになじみがない人でも、ここなら来やすいと思う。とても楽しかった」と話しました。