「あきた民謡フェスvol.2」が9日、あきた芸術劇場ミルハス中ホールで開催され、ホールを満員にする約800人が来場しました。第1部では、県内の若手民謡歌手と秋田を代表する民謡歌手・小野花子さんが力強い歌声を披露。第2部では民謡バンド「民謡クルセイダーズ」が秋田に初登場し、世界のダンスミュージックと日本民謡を掛け合わせた楽しい音楽で会場を盛り上げました。
第1部に出演した嵯峨泉稀さん(高校2年)は、第46回NHK東北民謡コンクール優勝大会のジュニア大賞に輝いた超実力派。優勝曲の「秋田馬喰節」を伸びやかで張りのある声で歌うと、客席から「おー!」と歓声が上がりました。「秋田港の唄」を歌ったのは石川空青さん(中学3年)。海外から来たクルーズ船客向けに民謡を歌うこともあるといい、2番の歌詞を英語で歌ってみせました。小学1年の鉄山芙羽さんと黒川莉乃さんは「南外小唄」を2人で歌唱。幼いながら堂々とした歌い姿に観客は目を細めました。
小野さんは「秋田船方節」「新タント節」「秋田小原節」の3曲を披露。ベテランの技量を見せつける圧巻の歌声をホールいっぱいに響かせました。
民謡クルセイダーズはアフロビートやレゲエなどの曲調をベースとしたグルービーなサウンドが持ち味。「秋田荷方節」「ソーラン節」「貝殻節」など8曲を演奏しました。歌い手2人の民謡に合わせ、打楽器のコンガやティンバレスがリズムを刻み、サックスやトランペット、ギターなどの洋楽器が軽快で華やかなメロディーを奏でました。「炭坑節」は小野さんも一緒に歌唱。日本民謡でありながら異国情緒漂う新感覚の音楽に、観客も思わず体を動かして乗っていました。
フィナーレでは第1部の出演者も含む全員で「秋田大黒舞」を披露。民謡の底力や未来を感じさせる充実した公演になりました。