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【スタッフブログ】「劇場へ行こう」#048 夢見るころを過ぎても

2024.01.14

「若いころの計画(ゆめ)なんてもう思い出せない 忙しいだけの暮らしに追われているうちに―」。浜田省吾さんの「星の指輪」の一節にある。中高年の人たちにとっては少なからず共感できるのではないか。

 可能性は無限にあると信じ、希望に燃えていた時代があった。それが年を重ねるごとに、あるいは家族が増えるごとに一つずつ離れていった。それでも若いころの熱い思いが不意に胸の奥から湧き出すことがある。映画のワンシーン、音楽や小説の一節に触れたとき、街を歩いていて妙に懐かしいにおいを感じた時などである。

 1月28日にミルハス中ホールで朗読劇「ラヴ・レターズ」が上演されるのを記念し、前日の27日にミルハスアドバイザーでもあり、秋田市出身でもある演出家藤田俊太郎さんのワークショップを本番と同じ中ホールで開催する。参加者は舞台に上がり、「ラヴ・レターズ」の一節を実際に朗読し、藤田さんの指導を受けることができる。

夢をかなえるための第一歩と考えている若い人たちや演劇に携わっている人、関心のある人たちに参加してほしいことはもちろんだが、若いころに俳優になって舞台に上がりたかったという思いを持っていた中高年の参加も大歓迎である。まさに千載一遇のチャンス。きっと忘れることのできない貴重な機会となるはずである。

 ワークショップに先立ち、藤田さんがこれまで演出した作品を中心とした演劇、ミュージカルの魅力を語る講演会も開かれる。講演は午後1時から同3時、ワークショップは同3時半から同5時。講演会のみの参加やワークショップの見学も可能。入場は無料、申し込みはミルハス(電話018・838・5822)かミルハスホームページの専用フォームから。締め切りは15日。