子どもたちは何を感じ、何を思っただろうか。きっと生きていくうえで大切なことを学び、持ち帰ったに違いない。
劇団四季のこころの劇場「ファミリーミュージカル・エルコスの祈り」が10月5日、秋田芸術劇場大ホールで開かれ、秋田市内の23小学校、1700人の児童が鑑賞した。こころの劇場は舞台芸術センターと劇団四季が全国の子どもたちに舞台を通じて生命の大切さ、人を思いやる心、信じあう喜びなどを語りかけるプロジェクト。ミルハスでの上演は初めてである。
心を持ったロボット・エルコスが、温かい気持ちで子どもたち一人ひとりの個性を引きだし、子どもたちに仲間の大切さ、人を思いやる素晴らしさを教えていく物語を、子どもたちは心の底から楽しんだ。
幕が上がると、子どもたちからは大きな拍手と歓声が沸き上がり、劇中では音楽、ダンスに合わせて手拍子が自然に送られた。カーテンコールでは惜しみない拍手が長く、熱く、ホール全体に響き渡った。まさに舞台芸術の力をまざまざと見せつけられた思いである。
子どもたちが目をキラキラさせて、舞台にぐんぐん引き込まれていく様子が印象的だった。みんな、満足した顔で帰途に就いていた。きっと学校で、家庭で、この日の舞台のことが話されただろう。
次代を担う子どもたちにこれからも音楽、演劇、ダンス、ミュージカルなどの舞台を提供していきたい。そして舞台を通じて夢や希望を持ち続ける心を育むことができれば、ミルハススタッフとしてこんなうれしいことはない。