あきた芸術劇場ミルハスでは4月から2人のフレッシュマンが奮闘中である。いずれも23歳。ホール予約の受け付けをはじめとする新しい仕事に従事して1カ月。「徐々にではあるけれど、慣れてきました」と笑顔を見せている。
阿部眞子さんは大学までバレエを学んできた。背筋をピンと伸ばし、きりっとした立ち姿は経験者ならではである。大学時代は東京の東京文化会館、オーチャドホール、横浜の神奈川県民会館などで受付のアルバイトをしたことがあるとし、「その経験が今の仕事に生きている」と話す。それでもお客さんが立て込んできたときには焦ることもあり、落ち着いてやれるように心がけているとのこと。
6歳から始めたバレエへの情熱はまだまだ冷めてはいないよう。ミルハスではバレエ公演も開かれている。「せっかくの機会なのでいろんな公演を見たい」とするほか、「練習室を借りて、練習も再開したい」と意気込みをみせている。もしかしたら、近く大ホールの舞台に上がることもあるかも知れない。
六本木圭斗さんはミルハスの指定管理者の一つでもある県総合公社からの出向。この3月まで県立プールで指導員、監視員をしてきた。水泳は公社に入ってから始めたというが、短期間のうちに指導員を務めるまでになった。
事務仕事は初めての経験だが、スポーツマンらしく、ハキハキした対応で利用者に接している。「一般的なことは何とかできるようになったと思う。ただマニュアルでは対応できない“変化球”を投げられるとまだまだ経験不足だと感じる」と話す。
6月には高橋優さんのライブに参加する。これまで劇場スタッフとして公演にかかわってきたが、「やっと観客としてホールに入ることができる。今から楽しみ」と胸を弾ませている。
若い2人はこれからも失敗を重ねながら経験を積んでいくことになる。利用者の皆さま、まだまだ至らない点もあると思いますが、どうか温かい目で見守っていただければと思います。