あきた芸術劇場ミルハスのホームページにあるグランドオープンまでのカウントダウンがいよいよ「あと4日」となった。グランドオープンは本当に目前に迫った。
グランドオープンを日本語で表現するなら「こけら落とし」である。こけら落としは、新築や改築した劇場などで開かれる初めての興行を意味する。
そもそも「こけら」とは材木を削ったときに出る切りくずのことをいう。新築工事の最後に、屋根などに残った切りくずを払い落としたことから、初めての興行を「こけら落とし」と呼ぶようになったのである。
ちなみに漢字だと「杮」と書く。一瞬果物の「かき」と同じと思ってしまいそうだが、実は違う。果物の「かき」のつくりは鍋蓋に「巾」。一方「こけら」はつくりが縦棒一本で貫かれており、鍋蓋ではないのである。
ミルハススタッフは、「こけら落とし」に向けて、観客の皆さんの入退場時の動線の確認や、安全確保のためのスタッフの配置などを詰めている。
これまで開いてきたミルハスの見学会では、大ホールの扉を開けると「すごい」「美しい」などの声が上がっていた。ホールは見学する場所から、いよいよ数々の公演が催され鑑賞する場所へと本来の形に変わる。劇場は非日常を体感する場である。そしてそこを育てていくのはアーティストら演者であり、オーディエンスである。「こけら落とし」を第一歩とし、県民の皆さんとともにミルハスを成長させていきたい。