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【スタッフブログ】「劇場へ行こう」#009 トイレ問題

2022.05.31

 あるコンサートでのことである。途中休憩があり、男性用トイレで小用を足していた。すると後ろを女性が通り過ぎ、さぁーっと個室へ入っていった。「えっー」と驚きながらも、そそくさとその場を離れた。見ると、女性用トイレには長い列ができていた。

 文化施設にとって、トイレの数や位置は大きな問題の一つである。先の女性もどうしても我慢できずに、やむにやまれずのことであったのだろう。その後も男性用に駆け込む女性がいた。

 ミルハスについても心配している方が多かろう。旧県民会館、秋田市文化会館と比べて、100人当たりの器具数はほぼ倍増し、特に女性用は3倍となっている。

 具体的にはミルハスの総器具数は197(楽屋などのスタッフが利用するトイレを除く)。男子用76(小49、大27)、女子用109、バリアフリー12となっている。女性用は100人当たり3・9である。ちなみに県民会館は総器具数56、市文化会館は63で、女性用をみると県民会館の24、市文化会館の20と比べても随分多くなっている。

 トイレの位置にも配慮しており、大、中ホールは客席フロアごとにホールの両サイドに設置している。空気調和・衛生工学会の「衛生器具の適正個数算定法」によるホール・劇場トイレの適正器具数サービスレベル(3段階)のうち最も高いレベル1(待ち時間の少ない良好な器具数)をクリアしており、ゆとりある器具数となっている。

 余裕をもってコンサートを楽しんでもらいたい。劇場としても、そのために案内機能を充実させるなど、利用しやすい施設のために努力を続ける。