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【スタッフブログ】「劇場へ行こう」#007 3人寄れば文殊の知恵

2022.04.15

 まだ若かったころ。京丹後・天橋立に足を運んだ。程近くにその寺院はあった。智恩寺である。知恵を授かる文殊さんとして有名で、受験生や家族らが参拝に訪れていた。境内には大きな知恵の輪の形をした灯篭がある。江戸時代には輪の中に明かりがともされ、往来する船の道標となったといわれる。「3人寄れば文殊の知恵」でもおなじみの寺院である。
 あきた芸術劇場ミルハスの管理運営を任うAAS共同事業体は、県総合公社、秋田魁新報社、スペースプロジェクトの3者で構成される。総合公社は県立プールや県立武道館などの管理運営を長年にわたり担当。魁新報社は各種事業を主催している。スペースプロジェクトはイベント企画、舞台設営のノウハウを持つ。
 この3者が手を組み、それぞれの得意分野を最大限生かしながら、管理運営を進めていく。まさに「3人寄れば文殊の知恵」である。「1+1+1=3」以上の効果を生むと確信している。
 2020年8月以降、開館準備事務所として10人体制で作業を進めてきた。この4月からは35人体制となった。総務、施設、企画事業・広報、舞台の4課体制とし、それぞれの役割分担も決まった。開館へ向けていよいよラストスパートに入った。
 来館者のナビゲーター役となる受付を担うのは5人の女性たち。いずれも県民会館や秋田市文化会館、県児童会館などで受付や予約業務などに従事したことのある経験豊富なスタッフである。まずはミルハス内のどこに何があるのかを把握することが第一歩。時間を見つけては隅から隅まで“探索”。一日の歩数が1万歩を超えることは珍しくない。
 同時に来館者からの多種多様な質問に答えることができるように、いろいろな場面を想定した「案内マニュアル」の作成を進めている。トイレ、授乳室、エレベーターの場所から倉庫内の折り畳みいすやテーブルの数まで、事細かに網羅したマニュアルとなる。6月の開館時には満面の笑顔で来館者をお迎えいたします。