今年の12月から来年5月にかけ、わらび座小劇場(仙北市)で公演が行われるミュージカル「新解釈・人魚姫伝説」の制作発表記者会見が9月24日、あきた芸術劇場ミルハスのエントランスロビーで開かれました。
会見ではまず、わらび座の今村晋介代表理事が概要を説明。「多くの人に喜んでいただいた『三湖伝説』に続く『新解釈』ものの第2弾。探検家の髙橋大輔さんと話す中で、秋田に日本最古の人魚の絵が残されている(井川町の遺跡から出土した木簡)ことを知り、作品の着想を得ました。それをファンタジーとしてお届けすることで皆さんに親しんでもらえるのではないかと考えました。家族で楽しめる秋田版『リトル・マーメイド』にしたい」などと話しました。
物語は、海の国の人魚姫・ほのかが陸の国の王子・清治と運命的に出会い、互いに秘密を抱えながらも引かれ合っていく恋模様から展開していくそうです。
演出の栗城宏さんは「絵本を読んでいて人生の深い問いに気付くことがあります。そういう舞台に仕立てたい」と意気込みを語り、ほのかを演じる久保田美宥さんは「人魚と人間の恋。ほのかがどんなふうに心を動かしていくのか。想像を巡らせながら稽古に励みたい」と、ういういしく話しました。
企画協力という立場の髙橋大輔さんも会見に登場。「秋田に人魚の木簡はあるが、人魚の伝説はありません。わらび座と『人魚』の出会いは幸運と言えます。木簡の存在をどう読み解くのか、私も楽しみにしています」と期待を込めました。