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【スタッフブログ】「劇場へ行こう」#002エビ中のステージ

2021.11.26

             

 歌ありトークあり、アクションありのステージに夢中になった。「エビ中」の通称で親しまれるアイドルグループ・私立恵比寿中学のコンサートが今月、秋田市文化会館で開かれた。エビ中は2015年から「秋田分校」と銘打ったコンサートを開いてきた。昨年はコロナ禍で中止となり、2年ぶりの公演だった。
 エビ中は今年5月に3人のメンバーが加入し9人となった。秋田分校には休養中の1人を除く8人が出演。新体制になってまだ日は浅いが、息の合ったステージを披露した。悪性リンパ腫の治療から復帰したメンバーも元気な姿を見せた。県内の民謡歌手やご当地ヒーローらも次々と登場し、秋田の魅力を発信。新型コロナウイルス感染拡大防止のため客席から声援は送られなかったが、舞台狭しと繰り広げられる熱演に何度も拍手が送られた。同じ空間で出演者と観客が一体となるコンサートの醍醐味(だいごみ)を味わうことができた。
 「音楽や絵は1人で演奏したり描いたりできるが、受け手がいることが重要だ。多くの人が芸術や、それを提供する人と出会い、触れ合う場になってほしい」。秋田市出身の指揮者・佐々木新平さんは、あきた芸術劇場の情報誌「ミルハス・タイムズ」のインタビューで、芸術劇場に期待を寄せていた。
 来年6月の開館まで半年余りとなった。出演者と観客が音楽などを通じて一つになり、共に笑顔になれる場を提供できるよう準備を加速させたい。〝その時〟にはコロナも収束し、会場に大きな歓声が響くことを願っている。

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 アイドルグループのコンサートに50歳のおじさんが行って浮かないだろうかと、一抹の不安を抱えていたが杞憂(きゆう)に終わった。会場には若者だけでなく、さほど年齢が変わらないと思われるファンも見られた。年代を問わないエビ中の人気に感心。周りを気にすることなく公演にのめり込み、思った。「やっぱりコンサートは楽しい」